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毎日暑いですね…!
私はまだ貝の話を引きずっています。
微妙にジャンプ本誌のネタバレです。
単行本派の方はご注意を。



土方さんがなんで高級珍味を知っていたのか、軽く流してましたが、コメントや他サイト様で
「幕府高官に食べさせられたんだね」
という予測が出ていて、ああ、ってなりました。
普段は妄想が元気なのに、こういうナイスなのは思いつかない。想像力の貧困。
クッ!
何て美味しい……
という感じで、せっかくなので書いてみました。
土方さんが初めて件の貝を食べた時の話。
素敵な予測をくださった方、
そうだと思ってたよ、な方へ捧げます。

※はっきり言ってしょうもない下ネタですので、苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
男の兄弟がいるし、男友達の影響もあって、
私は多分女子にしては相当下ネタに耐性があります(笑)
ですが、こちらにいらっしゃる素敵な御姉様方には、お目汚し失礼します、という感じです(汗)
全然いけるよ、というこれまた素敵な御姉様方は、広い心でお読みください。

以下、たたみます





その日の食事会には何故か、俺が名指しで呼ばれた。
忙しい局長を煩わせることもない、ただの親睦を深める為の懇親の場だからだといわれてしまえば、
俺が出向かざるを得ない。
接待は局長の仕事、だが勿論俺が同席させられることは多いから気後れするわけではない。
第一、局長不在の席、に代理で出席することも多々ある。
次席の重要な仕事のひとつはトップのフォローだ。
が、これは。
「貝……なの、か…?」
出された膳の上、圧倒的な存在感を放つそれに視線が釘付けになった。

なんだよ、これ……
気色悪い形しやがって…こんなモン喰えるわけねェだろ……!!!

狸爺は俺の思考を読んだかのように、
「珍味でね、とても値の張るものなんだよ。ほら、遠慮せずに食べてみなさい」
にこやかな笑みとともに俺の目の前の物体を勧めてくる。

遠慮じゃねェし…金持ちってのはなんでこう、気色悪い趣味があんだ?
どうみてもゲテモノじゃねェかよ……大体これ、この形…………

「あの、これ、このまま食べるんですか」
口に入りきらねェんだが。
俺の言葉に男が目を見開き、続ける。
「そのまま、そうそうそれが正しい食べ方だそうだよ」
周りの爺共も一斉に頷き、俺は逃げ場を失くす。
これ、切ったほうがいいと思うんだが。

真横からさっきとは別の爺が口を出した。やけに顔が近い。
「……ところで、これ、何かに似ていると思わないかい」
そうだよ、俺も何かに似てるって思ってたよ!!!
「や、……その……」
どう見ても、アレ、だよな……
や、何か黒っぽいけど。
普通こんなに黒くない、よな?
あ、前うっかり見た他人の……オェ、余計気分悪くなってきた……
「や……アレ、みたいだ、と……」
うううう、言いたくねェ……見るのもキツイ…
行儀が悪いと咎められるかもしれないが、つい、ツン、と箸でつついてみる。
「固い、し……」
狸爺どもがいよいよ、コッチを見てくる。
誰も食ってねェし。
ていうか、ザキも原田もガン見じゃねェかよ!!!

なんだ、アイツ等まさか……まさか。

食い方判らねェのかよ!!
この間マナー講習あっただろうが!!!
頼むよホント。恥ずかしくないように、って頑張っただろ。
もう、畜生、俺が先に喰ってやるべきだよな…でもやなんだけど。
スッゲェ嫌なんですけど。
何か落語であったよな、庄屋の動きをみんなで真似て、っての。
箸で落とすならともかく、
俺が吐き出したら皆吐き出しちまうなんてのは、うわ、キツイ……
あれは芋だから良いけどよ、こっちは高級貝だぜ。
ぬるぬるしてねェ分、掴みやすいけどよ……
俺が箸を少し彷徨わせたのに気付いたのか、比較的温和な爺がやんわり言う。
「何なら素手で掴んでも良いんだよ、土方君」
あ、それは助かる、と一瞬思ったが。周囲がどよめいたのを俺だって見逃していない。
いや、素手は駄目だろ。聞いたことねェよ。
素手で食っていいのは確か……えー……貝は駄目だろ。
焦って思考がまとまらねェ……。
落ち着け俺。
これはアレだ。試されてる、そうだ絶対そうだ。
社会人なんだから。
素手でとか行儀悪いもん。絶対可笑しい。
もんって何だ……あのヤロウのがうつったのか。
いや、今はヤロウの事はいい。
目前の貝だ。
チクショウ、貝の分際でこの俺に挑むたァ、いい度胸だな。

……何言ってんだ俺、しっかりしろ。
 


side 山崎

ああああああ。
副長が、副長が!!!!
ちょ、クソ爺共、ウチの副長になんて卑猥なモン食わそうとしてんだ!!!
死ねやハゲェぇええええ!!!
うわ、土方さん、涙目なんだけど……超可愛いって。激レア。写メりたい。
や、そうじゃない、退、しっかりしろ。
副長を御守りするのがお前の使命だろうが。
生涯お世話するって誓ったじゃないか!!
我慢してる、あれ泣きたいの我慢してる顔だよ。
ものっそ嫌がってるよ。うう……
口にするの嫌がってる。うわ、沖田隊長がいたら狂喜する顔だよ、あのサド心を絶妙に擽る顔!!!
どうしてこう、エロイ顔するんだろ…その気のない奴までその気になるって!
ってそうじゃなくて。
棺桶に両足突っ込んでる爺の癖に…ロクなことしねェな!!
副長は純情なんだよ。
んな、あ、アイツ、副長になんて卑猥な質問してんだ!!!頭カチ割るぞ!!!
テメェの弱みは二つ握ってんだからな。それ以上その人に…ああああ!!!
副長困ってる。めちゃ困ってる!!!
アレ、ってやっぱり婉曲表現ですか……相変わらずどうしてそう……
だから言わされるんだよな…あ、可愛い…
ちょ、爺、顔近づけるな。
その人はなァ、映画の濡れ場すら苦手な人なんだぞ!!
押収品の非合法AVにドン引き、でも仕事だからって言い聞かせて我慢して見てんだぞ!!信じられるかよ!!成人男性にあるまじき清らかさだろーが!!!
モテすぎてかえって一人でヌクの下手なんだぞ。
※混乱のあまり山崎は関係ないことを暴露しています
今時ありえない純情なんだぞ!!!
素手、素手って何だ貴様、副長の手に何て卑猥なモン握らせようとしてんだ!!!
魂胆丸わかりだっての!!!
テメェの貝も万力で握りつぶしたろか?!
判ってないのは副長だけ!!!ああもう!!!
あああ、もう、ちょ、本当何。何この拷問。
俺だって副長がエロイの見て楽しみたいのに。
それどころじゃないんですけど!!!
俺の副長が汚されるゥゥ!!!!

 


「マヨ、かけていいですか……」
忍耐の限界を超えた土方は、彼の最愛の伴侶であるマヨネーズに頼ることにした。

シン、と水をうったように静かになった室内で。
次の瞬間にはどよめきが上がった。
「ああ、いいね、いいよ、どんどんかけなさい」
「マヨネーズね、うん、いいよ」

(なんだよ、皆マヨネーズ好きなのかよ。やっぱりマヨはなんにでもあうしな。
ああでもやっぱマヨネーズをこんな貝にかけるのは胸が痛むわ…ごめんなキューピー…)

 

ちょ、副長ゥゥゥ!!!!!何言ってるんですか。
アンタ本当に迂闊なんだから!!!!
お願い、もう少し自覚を持って。
山崎退、一生のお願いです。どうしてそう天然なんですか!!!
そんなん爺の思うツボじゃないですか!!!
どうしてくれる!!!
どんだけ危ないんですか。フェロモン仕舞って下さい。
あああ、その小さい口で、いっちゃうんですか!!!
ちょ、唇にマヨがついてますって。あ、舐めとった…
畜生クソ爺共、ガン見してんじゃねーよ!!!!その人は俺らの副長なの!!!
今すぐ爆発しろ!!!
副長につく虫全部灰になれ!!!
あああああああ、副長やめて、そんな、「固い……」とか小声で言わないでェ!
口の中でくちゅくちゅさせないで!!!小さい口に無理するからですって!!!
涙目だし…丼モノとは違うんですから!!!無理やり詰め込んじゃ駄目ですって。
どうしてそう豪快なの。
ちょ、別の貝まで元気になっちゃうって!!!!何言ってんだ退。馬鹿馬鹿。俺の馬鹿。
信じてないけどカミサマお願い!!!
あのフェロモンの国の人を止めて下さいィィ!!!!!

 


「何で山崎までぐったりしてんだ?」
女と違い化粧が不要なため夜になっても変わらぬ、常時絶好調な美貌の上司は無邪気に尋ねる。
そっと頭を抱えた原田は、一人で心中百面相をしていたであろう、忠犬の屍に生ぬるい笑みを送る。
「や、副長、今日はアイツをそっとしといてやってくれ…」
原田は、ちょっと泣きたいなと思いながら空を見た。
下を見たら色々なものが零れてきそうだったから。


 

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